「iOS 7」、そして「iPhone 5s」「iPhone 5c」を楽しんでいる方、きっと沢山いらっしゃると思います。
私は、iPhone 5c(ブルー)の鮮やかな、しかし飾りすぎなくて上品な色合いを手に持っては毎日見とれております^^;
iOS 7も使えば使うほどによく馴染んできてます。全てに満足しているわけではありませんが、しっくり感が増してきているというか。
単に「使っていれば慣れる」とはまた違う楽しさとしっくり感があると思うんですね。
勿論、新しい製品には賛否両論があって当然。
前の方が好みだったという人もいるでしょう。
しかし何故か未だに出てくるのが「ジョブズだったらこんな製品は出さなかった」論。
最近だと「ジョブズだったら5cのようなブランド価値を下げるものは出さない」とか「ジョブズだったらiOS 7のデザインは却下していたはずだ」といったもの。根拠はよく分からんのですが、自分の好みでないものを、何故かジョブズの好みに置き換えて語っている人がいる気がします。
「ジョブズだったら、こんな酷いプレゼンはやらない」なんて語るPodcastもあったなあ(-_-;)
そりゃあジョブズのようなプレゼンができるのはジョブズ以外には世界でどこにもいないでしょうね…。
さて、ここからは、Appleがこれまでに出した製品の中から、「ジョブズだったらこんなものは出さないだろう」と、今なら言われるであろう製品をピックアップしてみました。 勿論、これらの製品はジョブズが関わっていたものばかりなのですが、こんなものも過去にはあったんだよと。ちょっとしたジョークとして読んでいただければ。
ではいってみます。
1. 初代iMac向けのパック型マウス
ジョブズがAppleに復帰してから世に出し、世界中をアッと言わせたiMac。
その美しさ、愛らしさはまさに、これまでに無いiMacでした。
このiMacによって、倒産寸前だったAppleは息を吹き返したわけです。
しかし、そのiMacに付属していたマウスも独創的というか、真ん丸で一見すると前後ろが分かりにくく、また非常に手に持ちづらいと言う事で、かなり評判は悪かったのです。
今このマウスが出たら、「ジョブズだったらこんなマウスは床に叩きつけたに違いない」ときっと言われてしまいそうです。
2. iMacのFlower PowerとBlue Dalmetian
初代ボンダイブルーのiMac、そして5色のカラフルなiMacなどが次々とヒット。
しかしこれらの色展開もいよいよマンネリ化してきたと思われた頃、この柄物iMacが発表されました。
正直この「花柄」と「水玉」には口あんぐりだった人も多かったようで、やはりこれまでのiMacほどのヒットにはなりませんでした。
これらのiMac、近くで見ると非常に凝ったデザインで、このこだわりようはさすがAppleだと思わせるものだったのですが。
今ならこれも「ジョブズならこんな柄物は絶対に出さない」と言うものがいるだろうと思ってしまいますね。
3. iPod Hi-Fi
iPod、iPod miniやnanoなどを大ヒットさせたAppleが「面白い新製品」として突然発表したのが
iPodを接続して音楽を再生する家庭用スピーカーでした。
iPod用Dockアダプタを搭載して、この価格帯(4万円クラス)の製品としてはかなり音質がいいと言われたものですが、
多分売り上げうんぬんというより、ジョブズをはじめスタッフが「こんなん作ってみたかったんよ」という思いで発売した製品だったのではないだろうかと思います。
既に販売は終了していますが、今iPhoneやiPad対応でこのような製品を出したら当然「ジョブズだったらもっと小型で革新的な機能を搭載してくるはずだ」みたいな意見がきっと…
4. iPod shuffle 第3世代
iPod shuffleはAppleのシンプルさを追求するアイデアと技術の結晶と言われ大ヒットしました。
初代はちょっと大きめのUSBメモリサイズ、そして第2世代はクリップ型でほぼコントローラ部分ぐらいしか無いサイズ、わずか15gという軽量さでこれまた大人気に。
しかし他社も負けじとさらに小型のオーディオプレーヤーを出してきた事を受けさらなる小型化を追求し生まれたのがこの第3世代でした。
ただの小さい板にしか見えない形状、わずか10.7gという軽量化。しかしコントローラは無く純正と一部のサードパーティが出したコントローラ付きイヤフォンで操作しなければならない事でイマイチヒットには結びつきませんでした。
Appleのシンプルさへの執念を感じた製品でしたが、今この製品が出たら間違いなく「ジョブズのシンプルさを真似して失敗したいい例」などと言われたに違いありません^^;
繰り返しますが、上であげた製品はいずれもジョブズが開発に関わっていた製品であり、
彼のGOサインで発表されたものばかりと言う事です。
つまり、最近はとにかくジョブズが素晴らしい製品ばかりを生み出した完璧な人物だと思っている人もいるのかもしれませんが、
このようなトホホな失敗も数多くあったんですよね。
ただ、商業的には失敗でも、製品に対する思いが伝わるものが多かったですし、これらの失敗から次の製品に対する原動力になったのだろうと思います。
この世には真に完璧な製品など無いわけで、クックさんにはこれまで通り、失敗を恐れずに、自分たちがいいと納得できるものを作り続けて欲しいな、と思います!