iOS 5と同時にリリースされたiCloud。
6月のWWDCではiOS 5、OS X Lionと並ぶ重要な新機能として、故スティーブ・ジョブズ氏によって発表されました。
発表された当初は、「iCloud、凄そうだけどよく分からない」という声も多かったように思います。
というか私自身がよく分からなくて、「iCloudは『同期』ではなく『プッシュ』…って結局どういう事?」という記事を書いたりしていました。
今回は、実際に試してみた上で、iCloudの特徴を本当にざっくりとまとめてみたいと思います。
1.メール、連絡先、カレンダー
- MobileMeと同様、メール、連絡先、スケジュール、メモ、ブックマークをMacやPC、iOSデバイス間で同期する。
- iOS 5の新機能「リマインダー」も同様に同期する(MacではiCalのリマインダーと同期)。
- 同期は各デバイスを変更したタイミングで自動的に即行われる。
2.フォトストリーム
- iOSデバイスで写真を撮影すると、その写真は即iCloudに保存される。
- iOSの写真アプリにはフォトストリームの項目が追加されている。最新の写真が最大1000枚まで表示される。
- MacのiPhotoにもフォトストリームの項目が追加され、月ごとにアルバムとして保存される。全ての写真を表示できる。
- フォトストリームに保存された写真は30日が経過した時点で削除されていく。
- 逆にフォトストリームに保存された写真は、30日が経過するまで自分で削除する事ができない
(他人に見られたくない写真を撮影する時は要注意!!)
※追記:WebブラウザでiCloud.comにアクセスして自分のアカウント名をクリックし、詳細設定からフォトストリームをリセットすれば、写真を削除する事は可能です。ですが個別の写真を削除する事はできないので、あくまで緊急時のためと考えた方がいいでしょう。
3.書類とデータ
- 書類を各デバイス間で同期する機能。今のところiWorkなど対応するアプリが限られているっぽい。
- 今後対応アプリが増えてくるのかも。仕事効率化アプリなどが対応してくれると役立ちそう。
4.ストレージとバックアップ
- iPhone内のデータをiCloudにバックアップする機能。
- バックアップするのはアプリで保存したデータのみ。アプリそのものはiTunesのサーバにあるのでバックアップ対象にはならない。
- アプリごとにバックアップの対象にするかどうかを設定できる。MacやPCがあるなら、保存データ量の多いアプリはバックアップ対象から外してパソコンでバックアップしたほうがいいかも。
5.iPhoneを探す、iPadを探す、iPod touchを探す、Macを探す、友達を探す
- これは既におなじみの機能。iOSデバイスやMacの位置情報を追跡する事ができる。
- 新しいアプリ「友達を探す」を入れれば、位置情報を公開している友人の現在位置を知る事も可能。

カテゴリ: ソーシャルネットワーキング
価格: 無料
販売業者: Apple
対応機種: 全機種
AppStore リンク→ 友達を探す
6.どこでも My Mac
- これもMobileMeの頃からある、インターネット経由でMacの画面共有ができる機能。
7.iCloudで同期できないもの
- ビデオ(写真はOKでビデオは非対応なのが残念だが、サイズが大きくなりやすいので仕方がないのかも)。
- 音楽(仕様としては可能だが、日本では許可されていない。これについてはまたあらためて記事にしたいと思います)。
まだまだ説明不足や、ひょっとしたら間違いがあるかも知れませんが、大体こんなところだと思います。
iCloud が MobileMe から変わった一番大きな部分は、あくまでiOSデバイスとMac、PC間の橋渡し役に徹している事ですね。
さらに、iDiskのような、フォルダ階層化したインターフェイスは完全に取り除かれています。
iOSデバイスで Finder のようなファイルシステムを排除したように、iCloudでもあくまでシンプルさを追求しているように思います。
ちなみに、私は現在iPhone内に10GB程度、アプリだけでは5.2GB消費していますが、試しにiCloudにバックアップしてみたアプリのデータは全部で755MBでした。
全然余裕がありますね~。
私はMobileMeユーザーだったので、今iCloudには25GBの容量があるのですが、この調子なら通常ユーザーの無料分5GBに減らしてもいいかな~なんて思っています。
以前より注目していたNAVERさんのクラウドサービス「Nドライブ」用のソフトウェア
「Nドライブエクスプローラ Mac版」がついにOS X Lionに対応しました。
Nドライブは30GBまでが無料で使用できるクラウドサービスです。
MacやPC、iPhoneでファイルにアクセスする事ができます。
また、「Nドライブエクスプローラ」を使えば、Finderから外付けHDDの感覚でファイルをやり取りする事ができます。
先月NドライブエクスプローラのMac版が登場しましたが、OS X Lionには非対応でした。
今回それがついにLion対応されたわけです。
思ったより早いLion対応。素晴らしいです。
iOS 5とiCloudの正式リリース前に間に合わせたかったのかなあ、と思いますが、どうでしょうかね。
早速Nドライブのサービスに登録し、アプリをインストールしてみました。
まずはNAVERのアカウント登録を行います。
ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力して登録、
すぐにメールが届くので、そこに明記されているリンクから登録を完了します。
続いてNドライブエクスプローラのダウンロード。
こちらからダウンロードできます。
ダウンロードしたディスクイメージをダブルクリックします。
警告のメッセージが出てビビりましたが、気にせず先に進めます。
インストーラが表示されました。これをダブルクリックしてインストール。
最初に「OSXFUSE」というソフトウェアのインストールが始まります。
これはユーザスペースで動作するファイルシステム用のツールです。って分かりにくいですね^^;
Nドライブのように、オンラインサーバなどに外付けHDD感覚でアクセスするのを容易にするツールと思っておけばいいと思います。
かつてはGoogleが提供する「MacFUSE」というツールがあったのですが、ここ数年開発が止まっていてOS X Lionにも非対応。
それに代わって有志が集まり開発したのが「OSXFUSE」のようです。
やっぱり難しいですね。って、書いている自分もあまりよく分かってません^^;
その後にNドライブエクスプローラ本体のインストール。
説明文のフォントの一部が何か変な気がしますが、気にせず先に進めます。
インストール完了。アプリケーションフォルダにアプリアイコンが追加されます。
起動してみます。先に登録したアカウントの情報を入力してログイン。
Nドライブがまさに30GBの外付けHDDのようにマウントされています。
これはまさにMobileMeのiDiskのような感覚!
ドラッグ&ドロップでファイルをやり取りできます。
近くiCloudが始まって、来年にはMobileMeが無くなるわけですが
写真やビデオのやりとりは「Picasa」を使うとして、iDiskの代わりをどうしようかなあ~と思っていました。
これで困らないかな?しばらく使ってみようと思います。
iPhoneからも専用の「Nドライブ」アプリからアクセスできます。
こちらもこれから試してみようと思います。

カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料
販売業者: NAVER Japan Corporation
対応機種: 全機種
AppStore リンク→ Nドライブ App
※価格などの情報は執筆時時点のものです。現在は変更されている可能性もありますのでご了承下さい。
MobileMeが無くなるのと同時に写真・ビデオ共有サービスのMobileMeギャラリーも廃止されるので、
その代替サービスとして、Googleが提供する「Picasa」を利用し始めています。
これまでの経緯とPicasaのレビューはこちらをどうぞ。
ゆうゆう*Mac iCloudが始まったら、MobileMeはどうなる?
ゆうゆう*Mac MobileMeの一部機能が廃止になったときのために、代替サービスを調べてみた
ゆうゆう*Mac MobileMeギャラリーの代替として私が選んだもの
ゆうゆう*Mac 写真共有サービスPicasaを試してみました。おおむね好感触ですが問題も…
ゆうゆう*Mac 続報・写真共有サービスPicasaを試しました。DropBoxでも写真共有できるんです!
PicasaとiPhoneの相性は?
前回少しだけ触れましたが、今回は、iPhoneでPicasaのサービスを利用できるアプリ「Best Album - Picasa Web Albums Manager」の使い勝手をお伝えします。
起動すると最初にPicasaアカウントの登録。もちろん、これは初回だけの操作です。
アカウントを設定するとすぐにPicasaのアルバムを読みに行きます。速い。この画面からは、選択したアルバムのURLをメールしたり、アルバムの追加や削除などが行えます。
アルバムをタップすると、アルバム内の写真を一覧表示します。ここから写真をメールしたり、タグ付けやアルバム間移動、写真の追加や削除を行う事もできます。
写真のフルスクリーン表示も勿論可能。その写真をiPhoneの写真ライブラリに追加する事もできます。
Exif情報を読む事もできます。
この辺りは、標準の写真アプリにも無い嬉しい機能ですよね。
Picasaに登録したビデオを見る事が可能なのかが気掛かりでしたが、これもバッチリ見る事ができました。
機能的に申し分なく、動作も軽快(私のiPhone 3Gでも!)で不安定さも感じません。
個人的には完璧なアプリだと思います。オススメです。

カテゴリ: 写真
価格: ¥85
販売業者: ntaku
対応機種: 全機種
AppStore リンク→ Best Album - Picasa Web Albums Manager
※料金などの情報は執筆時時点のものです。現在は変更されている可能性もありますのでご了承下さい。
iCloud続報・年間料金とMobileMeユーザーへの優遇
ところで、AppleはMobileMeに代わるクラウドサービス「iCloud」のベータ版をデベロッパー向けに公開しています。
また、デベロッパ向けのiCloudについての情報の中で、不明だった部分が少しずつ見えてきました。
まずはiCloudの料金。
Macお宝鑑定団さんの情報によると、5GBまでは無料で使用でき、
さらに有料でストレージ容量を購入可能になっており、その年間料金は10GB(合計15GB)プランが$20(1,700円)、20GBプラン(合計25GB)が$40(3,400円)、50GBプラン(合計55GB) が$100(8,500円)となるそうです。
有名なクラウドサービス「Dropbox」は50GBで$99ですから、ほぼ変わらない料金ですね。
むしろ、より安価で少ない容量のプランを用意している分、ユーザーに優しいと言えるかも知れません。
さらに同じくMacお宝鑑定団さんの別の情報で、
既存のMobileMeを利用しているユーザーは、来年6月30日まで無料でiCloudの20GBプラン(合計25GB)を利用できるそうです。
来年6月30日以降はおそらく無料のまま5GBの容量に戻すか、20GBプランを有料で利用するか選択する事になるのでしょうが、
それでも3,400円であれば今までの半額以下、サービス内容が良ければそのまま使い続けようというユーザーは少なくないのではないでしょうか。
肝心のサービス内容がまだ詳しく発表されておらず、よく分かりません。
ただMobileMe以前から続いてきたiDiskが廃止となるとの事ですから、これまでのようにフォルダを適当な場所に作ってそこにファイルを突っ込んで…といった使い方は想定されていないのではないか、と想像します。
あくまでもiOSデバイスとMacを結びつけるものとして存在し、Dropboxと直接競合するサービスにはならないような気がします。
まだ正式な発表は無いので、おそらくiPhone 5やiOS 5の発表があるであろう今月(ホントに?)中にアナウンスがあるのではないかと思っています。
Nドライブのアップデートが来た!!
NAVERが提供する日本生まれのクラウドサービスで「Nドライブ」というものがあります。
このNドライブが最近アップデートされ、何と従来10GBだった無料ストレージ容量が、一気に30GBまで無料になりました。
パチパチパチパチ。これは凄い!!
さらに、これまでWindows版しか無かったNドライブ用のファイル転送ソフトウェア「Nドライブエクスプローラ」のMac版が登場し、Macユーザーも使えるようになったとの事。
この「Nドライブエクスプローラ」はMacのFinderから見える外付けHDDのように存在します。
つまり、その操作性はiDiskと似たもののようですね。
しかもMobileMeの標準容量よりも多い30GB、その上なんと無料とは!!
ただひとつ残念なのが、このソフトウェアはLionには未対応との事です。
おそらく今後対応版が出るだろうとは思いますが、今しばらくはSnow Leopardまでのユーザーしか使う事ができません。
Webブラウザ経由でのファイル転送であれば、Lionユーザーでもサービスを利用できるようです。
Nドライブを使ったサービスで、写真共有ができる「NAVERフォトアルバム」というサービスがあります。
iPhoneを使った連携も可能との事なので、これも面白そうですね。ただ、知人に写真を見せるには、その知人もこのサービスの会員でないといけないようで、私の「両親に子どもたちの写真を見せる」という目的から考えるとちょっと敷居が高い気がします。
Nドライブには「URL共有」機能があり、Nドライブで作成したフォルダに対しURLとパスワードを設定する事で、サービス会員ではない両親などに対しても写真を公開する事が可能です。※初出時の「サービス会員同士でないと公開できない」という情報は誤りでした。訂正しお詫び申し上げます。
iCloudの登場によって、競合するサービスは全滅するといった話を時々聞きます。
でも実際はその逆だと思います。
iCloudがシンプルに生まれ変わったからこそ、他社はiCloudに無いサービスで攻勢をかける事ができるし、逆にiCloudの勢いに乗って成長するチャンスが巡ってきたのではないかと、私は思います。

MobileMeギャラリーが近い将来終了になるというAppleの発表をうけ、Googleが提供する写真共有サービス「Picasa」を試す事にした事については、以前の記事で書きました。
詳しくは前回の記事を参照していただきたいと思いますが、いくつかの注意点はあるものの、最初のインストールさえ完了すれば
とりあえず快適に写真の投稿を行う事ができたので、あれからさらにいくつかの写真、そしてビデオの投稿も行ってみました。
インターフェースはかなり作り込まれています
冒頭の画像はPicasaのアルバム一覧画面です。
iPhotoからアップロードしたアルバムごとにきちんと整理されています。
写真のExif情報ももちろん転送されていて、アルバムの日付順に自動的にソートされるので、MobileMeギャラリーと比較しても遜色無い使い勝手だと思います。
写真の順番を変更する事も可能です。

アルバムをクリックするとアルバム内の写真一覧。

写真をクリックすると拡大表示されます。スライドショーもそこそこ良くできています。
フルスクリーンで写真を表示する機能もあります。
ビデオのアップロードは専用アプリで
ビデオのアップロードには前回インストールした「Picasa Web Album Uploader」を使います。iMovieから直接アップロードする事はできないので、一旦書き出しを行って任意の場所にビデオをおいておき、このツールを使う必要があります。

試しに解像度が960x540、データレートが3000ぐらいのビデオをアップロードして、それをPicasaで再生してみた所、Flash形式の動画に変換され、画質が若干低下してしまいました。これでは高画質のビデオをアップロードしても無意味にストレージ容量を食うだけなので、640x480ぐらいの解像度、データレートも許容できる程度にあらかじめ落としてからアップロードしたほうが良さそうです。
また、ビデオの撮影日はPicasaでは反映されず、日付欄にはアップロードした日付が表示されます。これはその下にある「編集」という所をクリックすれば変更できます。
一点、これは頂けないと思ったのが、Picasaで共有したビデオをiPhoneから見られない事です。
iPhoneから見ると、ただの静止画のようになってしまって再生できません…。Flash動画に変換されているからでしょうか?
GoogleもHTML5への移行を推進している企業なのだから、この辺は何とかしてもらいたいところですね。
解決策としてはPicasaの写真やビデオを閲覧できるiPhoneアプリがいくつかあるようです。
Best Album - Picasa Web Albums Manager

カテゴリ: 写真
価格: ¥85
AppStore リンク→ Best Album - Picasa Web Albums Manager
DropBoxも写真共有に使える!?
前回の記事で、「DropBox」が使えるというコメントを頂きました。
私はDropBoxの無料版を使っていましたが、単なるストレージとして使っていただけで、写真を共有する機能がある事を今まで知りませんでした^^;
今回は、Picasaと平行してDropBoxの写真共有機能の使い勝手を試してみました。

DropBoxをMac内にインストールすると自動的に作成される「DropBox」フォルダ内の「Photos」というフォルダが写真共有のためのフォルダです。
その中に写真を追加するとその写真はインターネットに公開されます。
公開された写真はパスワード代わりの文字列が付加されているため、簡単に第三者が見る事はできないと思いますが、絶対に見られたくない写真は公開しない方が無難です。
「Photos」フォルダ内にさらにフォルダを作って階層化する事も可能です。そのフォルダが「アルバム」の代わりになります。

今度はDropBoxに保存した写真をWebで見てみます。
フォルダの一覧が表示されていますが、これは撮影日順に並べる事ができません。DropBoxで日付を変更する事もできなさそうなので、フォルダ名の先頭に番号や日付を入れるなどして対応する必要がありそうです。

フォルダから「ギャラリー」で写真の一覧を見る事ができます。

写真をクリックすると写真が拡大表示されます。スライドショー機能もあります。
ギャラリーのページからは、写真の撮影日等の情報を見る事が全くできないので、「写真を整理する」用途に使うには少々物足りない気がします。
あくまで写真を公開する事前提と見た方が良さそう。
写真をダウンロードしてみると、写真のExif情報はちゃんと残っています。
動画の公開は「Photos」フォルダではなく、「Public」フォルダ内に保存します。
ビデオファイルは勝手に再変換される事も無く、iPhoneやiPadで閲覧できる形式であれば、それぞれのデバイスで問題無く再生できるように思います。
まとめ
今回PicasaとDropboxの写真共有機能について少しだけ踏み込んで試した感想を書いてみました。
個人的には、ユーザーインターフェースは完全にPicasaが勝っており、Dropboxは一応そういう機能がある程度だと感じました。
それではPicasaのほうがオススメかというとそうとも言い切れません。Picasaはストレージ容量1GBまで無料なのに対し、Dropboxは標準で5GBまで無料で使用できるという利点があります。
また、Picasaだと20GBまで年5ドル、80GBまで年20ドル、対してDropboxは50GBまで年99ドルです。
自分がどのくらいの容量を必要とするかによって変わってくるのではないかと思います。
私の個人的な評価では、Picasaの使い勝手の良さに軍配を上げたいと思います。
次回は、上述したiPhoneとの連携についても調べてみたいと思います。